ねつ造レポートは重罪と知るべし――握手レポートの問題について

ねつ造レポートは重罪と知るべし――握手レポートの問題について

こんばんは、オオヌキです。

 

これまでアイドルと握手した回数は、通算で30回程度でしょうか。握手常連さんからすれば素人同然の回数ですが、行ったことのない方が見れば、まあまあの回数に感じると思います。

手に触れた瞬間、「わが生涯に一片の悔いなし」と心で拳を突き上げたこともあれば、あまりのかわいさにフリーズして動けなくなったことや、終わったあとに5分ぐらい手の匂いをくんかんかしたりと、まあ様々な思い出があります。

その思い出をレポートとしてSNSにあげる方も多いと思います。わたしもほとんどの握手は書いてきました。

ただこのレポート、実はすごい怖いものだと思うんです。

 

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握手会に、「事故」という言葉があります。ちゃんと会話ができなかったり、無言になってしまったり、冗談を流されてしまったり、言いたいことが伝わらなかったり、聞いたことと違うことが返ってきたり、要は、うまくいかなかった握手を事故と呼びます。

たとえば。

わたし自身、こんな事故を起こしたことがあります。

 

その日、乃木坂46樋口日奈さんの券を3枚持っていました。1枚で握手をして、再び列に並んで、また1枚で握手と、3回繰り返しました。これをループといいます。

3枚まとめて出すと、一度に多く話せますが、ループして戻ったときの、「あ、またきてくれたんだ」という顔を見れなくなります。

いや、アイドルってほんとすごいんですよ。たとえ短い時間でループしたとしても、顔を忘れられてると思うじゃないですか。でもしっかり覚えてるんです。会話の内容まで。あれはもうひとつの職人芸です。

でもアイドルと書きましたが、アイドル全員がそうではないので、忘れられたとしても相手を責めないでください。その日の体調や状況もありますし、性格もあると思います。

 

事故の話に戻ります。

樋口さんの1回目、全力で「あなたはかわいい!ものすごくかわいい!」と伝えました。「ほんと?嬉しい!」なんて言われた日には昇天ですよ。で、実際に昇天して2回目。

このとき、わたしはある小ネタを飛ばそうと思っていました。

その小ネタとは……。

 

「5分前よりかわいいです!」

 

どうよこれ?最高じゃないですか?最高のネタじゃないですか!滑ってる言うな!

いったい樋口さんはどんな反応を示すのか。ワクワクしながらその言葉を言ったわけです。

 

「5分前よりかわいいです!」
「ん?」
「……あ」
「ん?」

THE END

 

思い出すだけで傷口えぐられるよぉ……。樋口さんは何も悪くないです。自分が、はっきり喋らなかったのが悪いんです。聞こえてたとしても、わかりにくいネタだった。5分前よりかわいいってどういうことやねん。自分のバカバカバカ!

ちなみにこのときの樋口さん、超かわいい顔で「ん?」と聞いてくれました。だいじょうぶだよ、焦らないでと雰囲気で伝えてくれた……でもわたしは焦ってしまって、テンパって、もう、もう、うわあああああああ!!

 

これを事故といいます。お分かりいただけたでしょうか。

握手の時間は非常に短いです。だからある程度会話をシュミレーションしていきます。でもそこが落とし穴で、想定した答えが返ってこないとパニックになります。そして終わります。一度混乱すると、それをリカバリーする時間はありません。

握手が上手な人は、その短い時間でもしっかり会話ができますし、考えと違う言葉が返ってきても、咄嗟に反応できるからすごいんですよね。

 

で、事故レポートは、たいていヲタのほうが悪いです。先ほどの樋口さんの例ですが、完全に自分が悪いです。ダダ滑ってます。気持ち悪いです。このレポートをSNSにあげても、「こいつバカだなぁwww」と笑われて終わるでしょう。

ただなかには、アイドルのほうが悪いケースもあります。言葉は、短くすればするほど鋭利になります。ファンの思いがけない言葉に、その鋭利な言葉で返してしまうかもしれない。これは人だからしかたないです。疲れもあるでしょう。アイドルはロボットじゃありません。

 

ここで問題なのは、握手(事故)レポートは、基本的にファン側が書くことです。握手会での会話は、アイドル、ファン、スタッフしかわかりません(厳密には後ろに並んでいる人にも聞こえますが)。つまり、ねつ造し放題。たとえ自分が悪かったとしても、相手のせいにねつ造できます。事故はおまえの対応が悪かったせいだと。そのねつ造を、ウソだと指摘できる人間は非常に少ないです。

先ほどの樋口さんの例だって、彼女を悪く書こうと思えば、いくらでも書けるわけです。そしてそれを間違いだと確信をもって言えるのは、本人と、それを聞いていたスタッフだけ。どんなに他のファンが「彼女はそんなこと言わない」と言っても、確証はどこにもありません。

過去にSNSで「ウソはつかないで」と注意喚起したアイドルもいますが、ほとんどのアイドルは、どんなレポートがあがっているか、すべてを確認できません。ウソがウソのまま流れている。アイドル側がねつ造する可能性も0ではありませんが、ここではファン側のねつ造レポに焦点をあてます。

 

事故をアイドル側のせいにするねつ造もあれば、逆のケースもあります。いわゆる「盛りレポ」。これは事実以上に会話や行動を盛ること。具体例をだします。

 

実際の会話
「これからも応援するよ!」
「うん!がんばるよ!見ててね!」

盛りレポート
「これからも応援するよ!」
「うん!ずっと応援してね!約束だよ!絶対に推し変しちゃダメだよ!推し変したら一生恨むからね!わたしにはあなたしかいないんだもん!どこにいたってあなただったら見つけられる!あなたのためにがんばるよ!見ててね!」

 

はい、盛ったー。超盛ったー。特盛いっちょー。

これは極端なたとえ話ですが、こんな嘘丸出しでも、現実として流れてしまう危険性があります。握手会を知っている方なら、「1枚でこんなに喋れねーよ」と嘘を見破れると思いますが、巧妙に盛られると、それを確認しようがありません。握手会を知らない方なら、なおさら信じてしまいます。

「盛りレポ」は非常に罪深いです。「あ、こんな良い対応してくれるんだ」と思って、実際に行ってみたら、意外とそっけない態度だった。「ふざけんな塩対応」とアイドルを責めるかもしれません。でもこれは大きな間違いで、責めるなら「盛りレポ」を書いたほう。周囲をねつ造で騙したわけですから。アイドルはとばっちりでしかありません。

もちろん簡単に騙されるほうも悪いですが、一番悪いのは、騙す人間です。ここは忘れてはいけないところだと思います。

 

そうやって考えていくと、握手レポートはかなり重いものだと思いませんか?「事故レポ」をアイドル側のせいにするのも、「盛りレポ」でありえない対応を書くのも、大きな罪です。事実とは違うことをネットに流しているわけですから。

 

握手レポート自体はすばらしい文化だと思いますし、いろんなレポートを読みたいですが、

ウソはやめましょう。

ウソをつくぐらいなら、握手レポートを書かないほうがいいです。

 

 

最後に。

握手レポートを読む側も、半信半疑で読んだほうがいいかもしれません。すべてを頭から信じて、そのアイドルのイメージを固定するのは危険です。

また、先ほども書いたように、アイドルはロボットではありません。画一的な対応ではない。全員に同じ対応をしてるわけではないと思います。人によって微妙に対応を変えていることもある。人間ですから。心がありますから。

それはファンも同じです。心があります。同じ対応でも、そこでどう思うかは人それぞれです。だから握手レポートで、すべてを判断しないでほしいと思います。人によって「冷たく」感じる対応が、自分にとっては「暖かく」感じることもあります。

 

ぜひ、心から楽しいと思える握手を見つけてください。

その判断は自分自身にしかできません。